この前ある大型スーパーで買い物をした。
最初に洋品を購入。
レジでのこと。
支払ったお金を受け取った店員が商品をカウンターに並べ、突っ立っていた。
私はショルダーバッグの中をゴソゴソしてエコバッグを取り出し、商品をエコバッグに入れた。
ブラウスと帽子と靴下がむき出しのまま、エコバッグに突っ込まれた。
せっかく畳んでくれたブラウスはシワになるけど、気にする余裕はない。
その間1分もないだろうけど、店員は無表情で突っ立って見ていた。
上から目線で対応されたようで、気持ちがザラついた。
そう言えばと、思い出した。
レジ袋が有料化された頃のこと。
本屋さんで絵本をプレゼントにしようと、包んでもらった。その包み紙は無料だけど、それをレジ袋に入れると有料になるという。
高々5円のことではあるけど、お金を支払いたくないというより、レジ袋を使うことに罪悪感を感じて、レジ袋を断りエコバッグを取り出した。
すると、本屋の店員はプレゼント包みをカウンターに置いて、ここから先はお客さんがやるのよとばかりに、突っ立って見ていた。
ツルツル滑る紙に包まれた絵本何冊かは、けっこう重かった。
それをビニル製のエコバッグに入れようとすると、滑ってしまって何度かやり直した。
その間も店員は黙って見ていた。
泣きそうになりながら、店を出た。
以前なら店員がレジ袋か紙袋に入れて、渡してくれたよね。
「ありがとうございました」
「はい、ありがとう」
などとお礼を言い合ったよね。
レジ袋を有料化したことで何が良かったのだろう?
エコロジーを意識するようになった?
レジ袋を作るより、エコバッグを作る方がエネルギーは多く使われているのだそうだ。
もちろん、何でもかんでもレジ袋に入れて、袋を直ぐに捨ててしまったりするのは問題かもしれない。
プラスチック問題は何も解決していない。
それどころか、コロナ騒動でマスクが広まり、不織布マスクの使い捨てが増え、捨てられたマスクは海へ流れ着いて、ナノプラスチックになっている。
不織布っていうけど、これ布でなくプラスチックだから。プラスチックで口を覆っているというわけだ。
(おっと話がずれた)
レジ袋に限らず、意味の分からないことがいつの間にか決まって、疑問に思いながらも従っているうちに慣れてしまって、当たり前に思うことが多いのではないか。
他にもいろいろと書きたいことがあるが、今は話がずれるのでやめておく。
レジの店員が突っ立っているのは、レジ袋が有料になったせいでなく、店員の質の問題なのかもしれない。
中にはエコバッグを受け取って、商品を入れてくれる店員もいる。
けれども、突っ立っている店員が増えているような気がする。
新しい服と帽子を買った嬉しさなど感じることなく、なんだか情けない気持ちを抱えて、早めの夕飯を食べるためにフードコートへ行った。
うどんを食べることにして、注文してレジでお金を払った。
そのレジ係の人は、お金を出すときにもたついた私に「ゆっくりでいいですよ」と言ってくれた。
落ち込んでいた心がほわっと軽くなった。
思わず「ありがとうございます」と言ったとたん、泣きそうになった。